激務 元 国会議員秘書が解説する 国会議員秘書はどうやったらなれるの?②

 さて、初回の記事で、国会議員秘書は、意外にも求人サイトで募集をしていると書きましたが、次に多いルートというのが、議員の親類・知人ということが挙げられます。

 特に、金庫番を担当している、女性が多いわけですが、その女性は、親類・知人というケースが非常に多い傾向があると思われます。国会議員の資金というのは、なるべく隠して資金を使いたい訳ですが、その資金の流れというものは、信頼がおける人物にしかオープンにはできません。

 政治資金収支報告書で大きなお金の流れは、オープンにされるわけですが、枝葉末節までオープンにされたくはないものです。例えば、一万円未満の支出については、領収書が必要がないなどの抜け道があったりします。

 すべてオープンにすれば、どの会社と付き合いがあるとか、どの店で飲み食いをしているとか、どの人と付き合いがあるということが分かってしまい、政敵から選挙の妨害などを受けてしまいます。そのため、親類・知人が金庫番担当の秘書として登用されます。

 次に、議員秘書になるルートで比較的多いと思われるものは、学生インターンからそのまま、議員秘書になってしまうルートではないでしょうか。学生インターンをやっている学生は、将来、議員になりたいとう願望をもっている人が多い傾向があります。私が知ってる元学生インターンの中からも、何人かは実際に地方議会の議員になった人もいます。捕まってしまった、秋元司衆議院議員も、このルートから国会議員にまで。、上りつめています。

 議員側からみて、学生インターンというのは、いざ選挙となれば、運動員としても使えるので、雇っておくメリットがあります。学生インターンは、国会議員の傍で働くことが出来るというインセンティブがある一方で、議員事務所としては、普段は、交通費と昼食代程度を出せば、使うことができる労働力なので、安く、運動員を涵養することができるというメリットがあります。

 国会議員秘書を志望していない学生インターンの場合、議員とつながっていることで、就職の際に有利に働く場合があります。政府系の機関や、半官半民の企業への就職が有利になる場合があります。現業系の仕事であれば、正直、大学を出ていれば誰を採用してもいいような職種がありますが、そういったものには、非常に有利にことが運びます。

 難易度が高いものは、地方公務員や、研究職に近いものではないでしょうか。こういう、難易度の高い職業に就きたいという陳情も非常に多いわけですが、大抵は失敗することが多いと思います。本人の能力が低いから、議員を頼るということをする訳ですが、大抵、面接をしてみると、採用するに難ありという人物が多かったというのが本音です。