元国会議員秘書が解説する平成の不況 その② バブル崩壊

 

 一言で言って、日本人いや日本中がお金の乱痴気騒ぎ状態だったのがバブル景気です。一億総投資家と言った感じでしょうか。おませな中学生が学校で株価チャートを自作して披露していたり、ファミコンでは、株式売買で億万長者を目指すゲームまで発売されていました。書店には、株式入門の書籍が山のように積まれ、世の中のお父さんたちは、我先にと、時代に乗り遅れないようにと日経新聞を読み漁っている時代でした。

当時の日本は、輸出が絶好調で、日本企業は大儲けし、企業の懐を潤し、従業員の給与は増え、そのマネーは不動産、株へと流れてゆき、バブル景気を生み出しました。戦後一貫として値上がりし続けていた土地にお金が流れ、その土地を担保とした銀行からの過剰融資が行われ、また土地への投資、株式への投資へとお金が流れていきました。土地は、絶対に値下がりしないという根拠のない投資神話から、虚構の信用が創造されるというスパイラル状態になりました。

ここでも、いつの時代でも悪者として登場する主要プレイヤーは、銀行です。今でもそうですが、不動産担保主義のポリシーの下、不動産という担保がある以上、貸し付けられるだけ貸し付けを行いました。

このバブルは、1990年、大蔵省からの、不動産を担保とした貸付の規制(総量規制:不動産への出しだしは、銀行の総融資額のの何%未満しなさいという内容)の通達が銀行にだされ、終焉を迎えました。この総量規制は、銀行にとってあまりにも厳しい規制だったことから、資金の貸し渋り貸しはがしが起こりやがて、銀行に多額の不良債権が発生し、都市銀行の再編へとつながりました。

あまりにも厳しい規制だったため、日本経済はおかしくなり始め、1年半後には解除されましたが、遅きに失し、失われた20年という大不況を引き起こしたというのは言うまでもありません。

 

 言えることは、いつの時代も景気を上げ、ぶち壊しているのは、虚構を作り出し、お金を右から左に動かすだけで莫大な利益をあげ、あたかもまっとうなビジネスであるように装っている会社・人たちではないでしょうか。

 現在は、時が過ぎ令和の時代となりましたが、何か同じようなことがおきてないでしょうか。私には、過去の歴史と同じようなことが起こっているとしか思えません。