元 国会議員秘書が教える、良い国会議員の見分け方。「視・観・察」 渋沢栄一の観察眼

 政治家個人が、ニュースになる時は、大抵、不倫や不正疑惑など、何かしらの問題を起こしたとき、くらいしか無いと思いませんか?

 国民の負託を受けて、民主的なプロセスを経て、選挙に当選し、国会議員になることが出来る訳ですが、選挙の時は、当然、所属政党の公約と、候補者個人が注力したい政策を掲げて立候補をします。

 選挙時の公約ですが、大抵、有権者である国民にとって、有益なことを沢山、羅列するのですが、多くの国民は、この公約を見て、投票行動を行っています。

 「視・観・察」。この言葉を聞いたことがある方は、非常に少ないと思いますが、この言葉を、記したのは、2023年に発行される、新一万円札の肖像画になる、渋沢栄一言です。

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 この言葉は、視=まず、どのような人(外見の見た目)か視てみる、観=その人が一体何をやっているかを観る(行動)、察=その人が一体、どんな目的で、そのようなことを行っているのかを察しなさい(動機)ということを意味しています。

 渋沢栄一は、パリの万国博覧会を見学するほか欧州諸国の実情を見聞し、先進諸国の社会の内情に広く通じ、株式会社の仕組みの導入、銀行制度の発展(第一銀行の設立:今のみずほ銀行)に尽くすなど、現代の日本の経済システムの中興の祖ともいえる大偉人ですが、元々は、経済人が行っている活動を評価する為の、指針ともいうべきものとして、この言葉を使っています。蛇足になりますが、銀行名に漢数字がついている銀行は、このころに設立された銀行です。全部で108行作られました。

 例えば、あるアパレルをネット販売している社長がいるとして、その外見は、一見、やりてでマスコミにも取り上げられる、時流に乗ったビジネスマンに見えるとします。

 行っているビジネスは、主に、ネットでの女性向けの洋服を販売しているとします。でも、そのビジネスを行っている目的が、有名女優とお付き合いをしたいからという理由でしたら、取引先や従業員、一般人はどう思うでしょうか?

 この「視・観・察」は、政治家を評価する場合にも、大いに役立ちます。一見、頑張っている様に見えて、選挙区の為に一生懸命、政治をやっている様に見えても、その裏で、利権を使って、金儲けをすることが目的だとしたら、有権者からみたら、最低の政治家ですよね。

 また、選挙手法においても、地方選挙で主にみられましたが、候補者のポスターが某政党において、特定の候補者を当選させることを目的として、政党色が非常に強いポスターで埋め尽くされたことがあったりもしました。

 社会党なのですが。。。

 一番見分けるのが難しいのが、「察」なのですが、政治家の発言を注意深く見ていると、言葉の節々に、一般人の感覚と異なる部分が、大いに出てきます。

 何かを隠そうとしていたり、誤魔化そうとしていたり、お茶を濁ごそうとしたり、誠実な態度を示さずに、十分に納得ができる説明をしない政治家は、必ずと言っていいほど、何かを隠しています。

 ニュースを視ていて、何か違和感がある記者会見をしている大臣・政治家がいることに気づきませんか?沢山いますよね。

 いったい何のためにやっているのかを、国民に対して、一点の疑念も抱かれないくらい説明ができる政治家でない限り、その政治家の行動・発言の裏には、必ず何かがあるのです。

 それは、国民に対して隠したいことなのです。

 渋沢栄一は、新しい一万円札になって、「視・観・察

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の目で、令和の日本を見張ることになるでしょう。

 新一万円札の肖像画に、彼を採用したのは、現政府の何かの皮肉なのでしょうか?