現役の国会議員秘書だった時代に見た、永田町の怪しい住人たち その実態とは

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 私が、現役の秘書だったのは、もう、十数年近く昔の話にまりますが、何が本当の職業なのか、分からない怪しげな永田町の住人たちを沢山見てきました。永田町には、十全ビルという建物、TBRビル(今は解体されてありません。旧経世会平成研究会の事務所がありました)、マンションのパレロワイヤルという建物がありましたが、この辺の建物に事務所を構えて、何か(金儲け)をしている人達がいました。

 永田町の坂を下ったところにある、これらの建物ですが、国会に近いので、当然、国会議員の方々も沢山という訳ではありませんが、議員会館以外の事務所として、通称「外事務所」というものを構えていました。

 議員会館という事務所があるにも関わらず、何故、わざわざ事務所を構えるのか言うと、どんな人物と会っているのかを知られない為です。会う議員も、来客も双方が関係を知られたくないのです。こういう所に出入りする来客なのですが、堂々と議員会館に出入りすればいい所を、外事務所で会おうとする訳ですから、普通の陳情であるはずがなく、「何か特別な陳情」を持ち込んでいたというのは、想像するのは容易だと思います。

 議員ではないのですが、十全ビルのとある事務所に所要があった際、その事務所の女性オーナーの仕事のことを耳にしたのですが、アフリカ諸国の大統領が来日した際は、真っ先に、この女性オーナーの事務所を訪問するらしく、この話を聞いたときは、「ODA利権の分配」の話なのだろうと、直感的に感じたことがありました。要するに、アフリカ諸国のロビイストだったということになります。

永田町

十全ビル

 他にも、公共事業系の仕事を受注している会社の社長で、毎日のように、議員会館の事務所にやってきて、仕事以外の打ち合わせをしているとしか思えない、一体何をしているのか不明な方、大昔の通産大臣を知っていると言って、国会議員に近づいて、その信用力をバックに「総合コンサルタント」を名乗り、怪しげなマッチング詐欺的なビジネス・怪しげな交流会の主催などをしている人もいました。

 政治家と結託する人もいれば、ゆすりに使う人もいるのですが、この方たちは、自称ジャーナリストを称することが多いですね。私が知っているところでは、元毎日新聞の記者の鈴木棟一が、これにあたりますね。自分が主催する食事会の会費を、当然のように請求してくるのですから、たまったものではありません。

 正に、ブラックジャーナリストの仲間と言えます。

 最後に、国会議員秘書自体も、「怪しい住人たち」に該当してしまいます。外から見たら、一体何をやっているのか、全く分かりませんよね。選挙区に、強力な敵対する候補者がいれば、その活動そのものを、知られてしまったら困るので、なるべく隠したい仕事ではあるのは事実です。その分かりにくい不透明な部分の裏側で、ゼネコン汚職のお膳立てをしていたり、各種贈収賄事件の片棒を担いでいたりしてきました。

 本業を持ちながら、秘書の名刺を持ち歩いている人も、少なからず存在しており、「永田町の怪しい住人たち」とは、「議員秘書」、「自称議員秘書」を指すのが正しいのかもしれませんね。