選挙の時って、何をやってるの?① 総選挙前は何をやるの?

 直近の、衆議院の任期満了は、2021年9月ですが、残りの任期が、1年半を切ったので、いつ解散総選挙があってもおかしくない状況になっています。来年、オリンピックがあると想定すれば(あくまで、開催できればですが。。。個人的には、開催されないと考えています)今年の、臨時国会が開催されるタイミングで、解散総選挙があってもおかしくない状態になっているのではないかと思います。

 解散権は、首相のみが持つ、「伝家の宝刀」なのですが、自分の政策を強く推し進めるために、国民の信を問う為に行うことが最も最良な使い方とされています。任期4年を全うする方が珍しいです。何故なら、任期満了近くになると、「どうせ解散するんだろ??」とう雰囲気が漂い始め、権力がレームダック化してしまい、皆が言うことを聞かなくなってしまい、行いたい政策を推し進めることが難しくなるからです。

 次に権力の座にあるかどうか分からない人の言う事など、聞きたくはないですよね。なので、求心力が高く、内閣支持率が高い状態で、次の総選挙での勝利の可能性が高い時に、解散を行うことになります。

 一方で、身内・野党に追い詰められて、解散を行うことは、愚の骨頂とされています。直近では、解散総選挙の結果、野党に下野した、野田内閣の解散が、この愚の骨頂とされた解散の典型例と言われています。現安倍首相に挑発されて行われた「話し合い解散」と言われるものです。

 そこで、解散が行われると総選挙となるわけですが、その前から、政党活動と称した実質的な、選挙活動がスタートしています。解散風が吹き始めたら、まず、選挙公示(告示ではありません。天皇陛下が公に示す国事行為である為、公示と言われます)まで使える、政党活動の為の、政策ビラ、後援会活動と称した会員集めの為の署名集め、大規模演説会の準備などに取り掛かります。

 それに平行して、ポスター用の写真撮影とその制作・選挙期間に使える選挙法定ビラ1号、2号と言われるチラシ、選挙ハガキの作成、街宣車の看板作成、運動員の確保に動き出します。

 実質的な選挙運動とは、活動に制限のある選挙期間の活動ではなく、選挙前の政党活動のことを指す場合もあります。この政党活動に関しては、資金・人員の制限が無い為現金を配るなどの買収でない限り、基本的には、何をやってもOKなのです。

 最近の報道では、河井衆議院議員が、地方首長・議員に現金を、数十万円配っていた事実がありましたが、いまだに、前近代的な現金による買収を行っていたという事実を聞いたときは、「まだ、こんなことが行われているとは!」と正直に言って驚きました。

 中選挙区制の時代に、有権者に食事を提供する、福田料亭・中曽根レストラン・小渕飯場などと称される、メシで有権者の関心を買うということは、行われてきましたが(本当は、公職選挙法に抵触していますが、野放図でした)、今は、行われていません。