自由民主党の総裁選挙は、究極のルール無用のバトルロイヤル 人殺し以外は何でもOK 勝った者が正義!?

 3年に一度、行われることになっている自由民主党総裁選挙ですが、実施の方法は3パターン存在します。

 1.国会議員の票と、自由民主党の党員全員が投票に参加できるケース、2、国会議員のみで決めるメース 3.国会議員と都道府県の代表者各3名 で決めるの3パターンあります。

1については、任期満了に伴う場合が大半です。2は、総理が急死した、急に職務執行不能となった場合、3については、任期の途中で、総理が辞職した場合に行われます。

 民主主義を標榜する自由民主党ではありますが、その総裁を決める投票のプロセスは、正に民主的に行われますが、その投票に至るまでの過程は、人の本性を丸出しにした、かなりエグいものです。もう、野生のライオン、オオカミのような動きをします。

 金に困っている、金で買える議員票については、大金をつかませて1票を獲得しに行きますし、他派閥に、篭絡できそうな議員がいれば、その議員と仲が良い議員に、一緒に料亭に連れ出したり、次の内閣でのポストをちらつかせて、票を上乗せしたりなど、はっきり言って、何でもありの、超究極な選挙になります。議員を買収するためには、殺人以外は、何でもやります。

 ひと昔前には、「ニッカ」、「サントリー」などと言いわれていましたが、その言葉の理由は、ニッカが2つの候補からお金をもらった議員、サントリーが3つの候補からお金をもらった議員、では、候補者全員からお金をもらうとどうなるのか?これは、「オールド(全部)・パー」(高級なウイスキー)と呼ばれていました。

 とりあえず、こんな「ダジャレ」が生まれるくらいですので、現金が飛びかっているのは、容易に、想像できます。ここで、選挙に弱い議員は、大きく、有力な総裁候補の陣営からターゲットにされてしまいます。「お前の選挙区から立候補したい、若手の官僚がいるから、候補者を決める際に、党員投票をする」など。。。

 私は、秘書になった時に、最初に言われた言葉は「秘書は、議員の為に、人殺し以外のことは何でもやるのが仕事だ」でした。これに、人殺しもやる仕事が、ヤクザと言ったところでしょうか?(ヤクザを職業と言っていいのかは、読者様におまかせします)

 まさに、私が秘書になった時に言われた言葉、そのものが行われるのが、「自由民主党総裁選挙」と言っても、かごんではありません。

 今回の、安倍総裁の退任の総裁選挙は上記の3に該当しますので、各候補は、各都道府県連に対して、甘い蜜を大量バラまく約束をするものと思われます。公明党とのパイプが太ければ、そちらのルートから、締めあげが行われるかもしれませんね。

 派閥というものは、正に、この総裁選挙の時の為に、存在している団体なのですが、総裁選挙で、自派閥が推薦する候補が、総裁=首相になるように動く訳で、かつ、次の選挙で、いかに当選しやすくなるのか、とう計算も同時に行っています。自派閥で、候補者を出していない場合は、政界No2のポストと言われる、自民党の幹事長のポストを狙ってみたり、政調会長、総務会長、選対委員長、自民党の金庫番の総務局長などを狙いに行きます。

 選挙をやる方は大変ですが、見ている方はとても面白いですね。