選挙の時って、何をやってるの?② 政治の本質って知っていますか?

 さて、小難しい、サブタイトルをつけてしまいましたが、これがお分かりになる読者の方は、知っているだけで、立候補する資格はあると思います。 

 答えは、ズバリ「所得の再分配」です。国会議員の場合は、国民・企業から徴収した税金をどう使うのかを決めるということになります。そして、その国会議員を選ぶ選挙とは、どの立候補者=政党に、税金の使い方を任せるのかを選択する方法になります。

 消費税が、庶民にとって厳しい税制であり、かつ、現在の税制は総じて、金持ち優遇の税制になっていると言われています。その本質は、金持ちは、株の配当などが大きな収入源になっているのですが、その配当に課される税率が20%なのであるのとに加え、資産家は、会社の経費を使うことが出来、その経費を除いた利益に対して課税されるのに比較して、住民税・所得税社会保障費を経費を除く前の、所得に対して3割近く引かれてしまう会社員と比べて、相対的に課される税金の料率が安いというところからそう言われています。

 話がそれてしまいましたが、話をもとに戻すと、いわゆる選挙活動というものは、公示前と公示後に大別されます。公示前は、先の記事でも述べましたが、政党活動と称して、実質的な選挙活動を行います。電話帳をもとに、すべての有権者に対し、電話を掛けたり、全世帯に対して、広報物を送りつけたりします。

 また、後援会活動と称して、選挙期間中には、禁止されている戸別訪問も行ったりします。この戸別訪問を「雑巾がけ」とも言ったりしますが、公示日までに、2回行うと良いとされています。

 選挙にお金がかかると言われているのは、この期間に行う電話だったり、広報物の印刷代・郵送費などが大半だったりします。広報物だけでも数十万部作製し、数十万通を郵送する訳なので、人件費を入れると軽く2,000万円は使ってしまうことになります。

 全戸に対して、ポスティングも並行して行いますので、これまた、数百万円かかってしまいます。こういった政党活動というものに、秘書の通常活動の労力が、割かれることになります。また、地域各々で、集会を開くための準備も行います。議員は、この集会をくまなく回って、支持を取り付けていきます。地域担当の秘書は、この集会のお膳立てを行うことが主な仕事になっています。

 公示後については、公職選挙法で、選挙期間中にやっても良いことだけ書いてあるので、街宣車を動かす、立会演説会をおこなう、有権者に電話をかける(公職選挙法では、禁止されていないのでやります)、法定ビラを配る、選挙ハガキを郵送するとうことのみを行うことになります。

 意外かもしれませんが、秘書にとっては、公示後の方が、やることが決められているので、労力的には楽になります。私が経験した選挙では、解散される半年前から、解散風が吹き始め、実質半年間、選挙活動を行ったことがありました。この間は、一日も休みが無かった為、本当に血反吐がでました。また、頭が狂って、後方支援に回された同僚秘書もいました。

 結果、その選挙の小選挙区では、落選し、比例復活したのでした。