元国会議員秘書が解説する、国会議員って休みの日に何をやっているの?

 国会議員(衆議院議員に限っては)には、完全な休みの日はありません。私の知っる限り、365日、毎日何らかの活動を行っています。少なくとも、私が仕えていた、国会議員は、私が勤めていた間、一日も休みはありませんでした。

 年末年始、ゴールデンウィーク、夏休みなど関係ありません。逆に、人が休みの時ほど、忙しいとさえいえます。

 1月は、選挙区内で催される新年会、1月下旬から6月下旬までは、通常国会、8月は、選挙区での夏祭りや、暑気払いへの参加、9月からは、大抵毎年開かれる臨時国会、12月は、税制関連の党内での審議に参加、また、選挙区での忘年会に参加します。

 人気商売なので、選挙区の人から声がかかれば、どんな小さな集まり、イベントでも参加します。回り切れない所は、秘書が代わりに参加することになります。選挙区が東京から近ければ、平日でも、お通夜・葬式、結婚式にも顔をだします。これまた、行けなければ、奥さんが代わりに行ったり、秘書が行ったりもします。

 とにかく、人が集まるところに行って、顔を売り込み、顔と名前を憶えてもらうことを行います。顔と名前を憶えて貰えていないのに、政策を売りこみようが無いわけですね。

 平日の夜にしても、年がら年中、会合・飲み会を2件、3件とはしごし、とにかく、人と会おうとします。東京以外の選挙区の議員は、赤坂、青山などにある議員宿舎をあてが割れていますが、多分、いくら早く帰っても22時は余裕で過ぎているのではないでしょうか。

 私も、ちょくちょく、赤坂の議員宿舎に宿泊をしていましたが、議員は、朝は5時には起きて、日経新聞を読んで、資料の読み込みをしていた記憶があります。新しい議員宿舎に宿泊したことはありませんが、昔の赤坂の宿舎は、昭和20年代くらいの都営アパートの様な内装で、ステンレスの汚いボロボロのお風呂、ボロボロのモルタルの壁に、みすぼらしい小さな汚いキッチンで構成された2DKの間取りでした。

 良いのは立地だけで、近くに個人経営のコンビニに毛の生えたお店があるだけで、ろくな買い物もできない環境だったのを覚えています。

 国会中継で、国会議員が居眠りをしている場面が良く報道されますが、あれは、寝たくて寝ているのではなく、寝ているという意識はなく、「気づいたら寝ていた」言う方が正解なのかもしれません。

 寝ているシーンがテレビで映りだされて、批判を浴びることも多いですが、決して良いことだとは思いませんが、あえて批判を受け入れますが、個人的には、野党のように、審議の邪魔をしないだけ、まだマシなのではないか?と思ってしまいます。

 国会議員が休めるのは、本会議と委員会に出席している時だけなのかもしれませんね。

 しかし、少なくとも、答弁席にいる議員は、寝ない努力はするべきではあると思います。

 こんなことを言う、私も議員が休んで遊んでいたのを知っています。当選した時です。議員と秘書団との協定で、「当選したら、秘書全員をグアムに連れてって!」でした。2泊3日でしたが、議員の全額負担で、グアムに飛び、私は、議院会館の別議員の事務所と今後のやり取りを国際電話でやり取りした記憶があります。議員は、バナナボートに、秘書と一緒に乗って遊んでいました(笑) その夜は、ヒルトンホテルの夕食で、秘書軍団全員とBBQをして、ファイヤーダンスを観覧して楽しんでいました!

 議員がリラックスしているのを見たのは、その時が最後でした。